進路と資格

私は事務をしていますが、うちの会社って、わりと専門職・技術職も多いんです。
つまり、大学や専門学校で学んだ分野が、そのまま仕事になってる人達もいる。
年頃のお子さんがいるパートさんと話していると、この職場を見て「やっぱり手に職があるっていいわねえ」「子どもには就職に有利な資格がとれる学校に行ってほしい」と思うらしい。
その流れで「ハイシマさんはなんでその大学に進んだの?」とか「どうしてここに就職しようと思ったの?」と聞かれたりするんですが・・・。
正直なんも考えちゃいねえ。
当然のように普通科に進み、自分の偏差値で入れそうな大学に入り。
今時の「名前を聞いただけでは何を学ぶところなのか全くわからない」ような学部・学科を無事卒業。
今の会社も応募したら入れたというだけで、もちろん今やってる仕事も、学生時代に学んだことなど一切関係ありません。
漫画家の東村アキコさんの自叙伝「かくかくしかじか」の中でも、「美大に行くような奴は、卒業後のことなんて全く考えず、働かなくてもどうにかなるだろうと楽観的に考えているピーターパン脳だ」みたいなことを言っていますが、普通の大学であっても私や私の周囲も正しくそんな感じで、読んでて胸が痛い!
そして専門職・技術職の人と関わっていると、単なる事務であることにコンプレックスを感じてしまうこともよくあります。
「事務なんて」と下に見られることも多いし、それゆえ仕事に対するモチベーションも下がりやすい。
資格に対する考え方って、人それぞれだと思うけど・・・。
需要のある資格を持っていると、コミュニケーションに自信がなくても、経済的にやっていけそう、という面があります。
干物女的にも、ずっと一人でいるかもしれないことを考えると、仕事に困らず給料もいいのはよいことです。
むしろ干物女は専門職に進むべきなのかもしれません。
ただ激務であることも多いので、短いスパンで転職したり、体を壊してその仕事自体から離れてしまう例も間近で見ています。
私個人としては、稼ぎは少なくとも仕事は細く長く続けていられることも大事だと思っています。
社会人になってから新たに教わることを、どこまで吸収できるかも大事というか。
自分がやりたいことと資格が一致しているなら言うことなしですが、この仕事がしたい!というのも私にはなく・・・。
仮に時間を巻き戻せたとしても、進路を変更したかどうかといえば・・・はて?
結局、ピーターパン脳を持つ者は、骨の随までピーターパン野郎なんです!
客観的に心配してしまうのは、あまりに若いときに専門性の高い進路に進むと、経験や考えが偏ったりしないのだろうか、とか、その道を辞めたときに他の仕事を素直にできるのか、とか。
そういうこともあって前述のパートさんに「資格だけが全てじゃないよ。大多数の人が進む道に流されてみて、いろいろな可能性を見ることも大事だよ」と言いたいけれど・・・会社での私がそれを体現できていないので、言えないのでした・・・。
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