
2度目の緊急事態宣言が出ましたね。
今のコロナの世界になってから、従来の価値観が反転していってるように感じることが多くなりました。
まるで藤子・F・不二雄が70年~80年代に「ビッグコミック」などの青年誌に描いていた異色短編集の世界のようだ、と思う。
子ども向けの楽しい漫画ばかり描いているイメージですが、この短編集では「世にも奇妙な物語」みたいな、不思議で時に残酷な世界が描かれています。
そんなわけで、今の状況から特に思い出す話をいくつか挙げてみます。
・「間引き」(「
ミノタウロスの皿」収録)
人口爆発して食料不足になり、食料を巡って殺人が多発している世界のお話。
(他のお話でも人口爆発で食料不足になる展開が多いので、真剣に心配していた模様)
話の中で、「どの科の動物にも全個体数には上限がある」という説が出てきて、個体が増えると集団自殺するレミングのように、人類も自ら破滅への道を進み始めているのではないか、というセリフが出てきます。
今のこの状況も、個体数の上限説に基づく必然なのか・・?とか思ってしまう。
・「気楽に殺ろうよ」(「
気楽に殺ろうよ」収録)
食欲と性欲に対する価値観が反転してしまった世界に迷いこんでしまうお話。
絵本には堂々と裸の男女が描かれているのに、食事は恥ずかしいことなので誰にも見られずひっそりと摂らなければならない。
食欲とは、個体を維持するためのものであり、個人的、閉鎖的、独善的欲望。
性欲とは、種族の存続を目的とする欲望であり、公共的、社会的、発展的欲望である・・・というセリフが出てきます。
今みたいに、黙って食べることが推奨されたり、個人より社会を重んじるところといい、今の世界に一番近いような気がする。
・「箱舟はいっぱい」(「
箱舟はいっぱい」収録)
彗星が地球に衝突する報道が出るが、すぐに間違いだと報じられる。
その数年後、実は彗星は衝突するので、選ばれた一部の人達だけが宇宙船に乗って地球を脱出する計画が秘密裏に行われていたことを世間の人々が知ります。
人々は暴動を起こすが、その後、宇宙船計画が彗星衝突の誤報を利用した詐欺だったことがわかり、詐欺グループは逮捕され、一件落着となる。
ところが本当の真相は、彗星がかすめることによって大災害が起こるため、シェルターには選ばれた一部の人達しか入れないから、そのことが最後まで世間の人々に知られないように、詐欺事件自体が国家が用意した隠れ蓑だった・・・というお話。
コロナ騒動の背後で、実は別の真相がある可能性もあるかも・・・とか思ったり。
異色短編集は本当に面白いので、機会があったら読んでもらいたいです。
冷戦やら第三次世界大戦やらノストラダムスの大予言やらが話題になってた時代の漫画なので、世紀末感満載ですが、今の現実のほうがバリバリ世紀末感あるので、今読んだほうが共感できます。
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ハイシマカオリ様
こんばんは☆彡
どれもシュールで興味深いですが中でも「箱舟はいっぱい」が読んでみたいと思いました。
漫画お詳しいですね。
私は漫画も好きですが、あっという間に読み終えてしまうので、時間の掛かる小説を買ったり借りたりして読みまくってます。
雪月花桜さん、こんばんは。
小説でいうと、星新一のショートショートみたいな感じですかね~。
そっちはあまり読んだことがないのですが。
話の設定は突飛でも、その後の展開が本当にそうなりそうだな~、偉い人ってそういう風に言うよな~とか、かなり共感できます。
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非公開コメントさん、こんばんは。
そちらは雪が降ったんですね!
「おれ、夕子」も懐かしいですね。
OVAをテレビで見たことあります。
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非公開コメントさん、こんばんは。
政治家の言い回しとか、本当にありそうなセリフだなと思います。
「定年退食」での宣告とか怖い。
そういえば、CMで未来のスネ夫やってますもんね。
昔から、大好きです^ ^
本当に面白いですよね(╹◡╹)
最近も読み返しました^ ^
尊敬する人、藤子F先生です^ ^
Tアザラシさん、こんばんは。
終わり方も毎回余韻があって面白いですよね~。
今もコロナに振り回されるたび、思い出してます!
藤子・F・不二雄先生の真骨頂は異色短編集だと言われています。
最近ドラマ化されました。先週見た「定年退食」は悲しかったです。
今日もBSで放映されますよね?
「カンビュセスの籤」はドラマ化されるのかな?
マンゲンサイさん、こんばんは。
BSでやってたんですか?
知らなかった~。
最近、ビッグコミックスピリッツにも、ミノタウロスの皿が掲載されたそうですね。
明日も放映されるそうです。
ぜひ録画して見て下さい。
>ビッグコミックスピリッツにも、ミノタウロスの皿が掲載されたそうですね。
それは知りませんでした。教えて下さってありがとうございます。
マンゲンサイさん、こんばんは。
そうなんですね!
SF短編集も再編されるようなので、気になります!
SF短編集。全部で3冊。久しぶりに本棚から出して読みました。やっぱり面白いです。
ドラマは6月にまた放映されます。うれしいですよね?
マンゲイサイさん、こんにちは。
何度読み直しても面白いですよね!
ドラマ、BSだと見逃しちゃうので、NHKで再放送してくれないかな・・・。
「藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ」
明日からNHK22時45分に毎日再放送されます。
私も第1話と第2話を見逃しました。
今から楽しみです。
マンゲイサイさん、こんばんは。
それは嬉しいです!
これで見逃すことがなくなりそう!
教えてくれてありがとうございます!
「メフィスト惨歌」がすごく良かったです!
高木健(又吉直樹)がメフィスト(遠藤憲一)に魂を売って酷い目に遭うのかと思ったら・・・。
藤子・F・不二雄先生は天才です!
マンゲンサイさん、こんばんは。
F先生は、教養にあふれてますよね。
「流血鬼」も、このブログの「反転してしまった世界」のテーマに合っているなと思いました!
ラストが怖かったです。笑顔で遠足に出かける二組の家族とすれ違う、もう一組の家族。あの人たちは真実を知っていてあんな表情をしていたのでしょうか?
マンゲンサイさん、こんばんは。
原作ではもうちょっとバツの悪そうにこそこそと行くんですがね。
あれはあれでよかったです。
フェイクニュースだと笑ってたときから真実を知っていたのもリアルだなと思いました。
「どことなくなんとなく」はとても怖かったです!
親友同士が喧嘩になって山から突き落とそうとする。
すると現実はもっと悲惨な話でした。
あんな事にならないで欲しいです。
やはり平和が一番です。
>フェイクニュースだと笑ってたときから真実を知っていたのもリアルだなと思いました。
あの家族はどこに行くのでしょうか?
マンゲンザイさん、こんばんは。
「どことなくなんとなく」も、私が持ってる異色短編集に入ってる話です。
あの家族は、大多数の人類が死ぬとわかりながら、シェルターに入りに行ってます。
奇跡的な確率で選ばれたんでしょうね。
何となく途中でオチがわかりましたが・・・・(笑)。
でも面白かったです。
藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ
新作も期待しています。
マンゲイサイさん、こんばんは。
新作がもしできるなら、「自分会議」や「ひょんひょろ」もSF的に面白いので、やってほしいですね~。